今の仕事は、うまくいっている。評価も悪くない。それなのに、心のどこかが満たされない——そう感じたことはないでしょうか。うまくいっていることと、満たされていることは、実は別の話かもしれません。機能性とは、置かれた場所や役割という装置の中で、求められることにうまく応える力のことです。本来性とは、その装置の外にある、自分の内側からの要請に応えて生きることです。
定義
仕事がうまくいっているのは、必ずしも自分の本質から選び取った結果とは限りません。置かれた場所や役割という装置の中で、その装置が求める働きにうまく応えられているから、という場合があります。これが機能性です。機能性が発揮されている時、周囲からの評価や報酬という形で結果が返ってくることが多く、それ自体は誠実に磨き上げられてきた、価値のある力です。
一方、本来性とは、外側の装置が求めることとは別に、自分の内側から生まれてくる要請に応えて生きることです。機能性の発揮は、悪いことでも間違ったことでもありません。ただし、機能性の成功が、本来性の代わりになるわけではないという点が重要です。「うまくいっているのに、なぜか満たされない」という感覚は、この二つが別のものであることの、身体からのサインだと捉えることができます。
自分の内側とのつながりが薄くなっていくのは、多くの場合、欠陥のせいではありません。むしろ、周囲や社会からの要請に、これまで誠実に応え続けてきたことの副作用です。装置の中でうまく機能しようと努めるほど、内側からの要請に耳を傾ける時間が後回しになりやすく、気づけば自分が何を求めているのか分からなくなっている——これは、その人が怠けていたからではなく、真面目に応え続けてきたことの結果です。「このまま同じように過ごせてしまうことが一番怖い」という感覚があるなら、それは機能性だけに偏った生き方への、内側からの警報だと考えることができます。
よくある誤解
機能性を発揮することは、本来性を裏切ることだ
機能性を発揮することを、本来の自分を押し殺す行為だと捉えてしまう人がいます。しかし、機能性の発揮そのものは悪いことではありません。装置の中で誠実に力を発揮してきたことには、それ自体の価値があります。問題は、機能性だけに偏り、本来性に触れる時間がなくなってしまうことです。
うまくいっているなら、本来性の話をする必要はない
結果が出ている、評価もされている、それなら十分ではないかと考える人がいます。しかし、うまくいっていることと、内側から満たされていることは、別の軸にあります。結果が出ているからこそ、本来性とのつながりが見えにくくなっていることもあります。
本来性を大事にすると、今の役割や仕事を手放すことになる
本来性という言葉から、今の仕事や役割を辞めることを連想する人がいます。しかし、本来性を大事にすることは、必ずしも今の環境を離れることを意味しません。同じ役割の中でも、内側からの要請に耳を傾け直すところから始めることができます。
FAQ
機能性と本来性とはどういう意味ですか?
機能性とは、置かれた場所や役割という装置の中で、求められることにうまく応える力のことです。本来性とは、その装置の外にある、自分の内側からの要請に応えて生きることです。この二つは別のものであり、機能性がうまくいっていても本来性が満たされているとは限りません。
機能性を発揮するのをやめたほうがいいのですか?
そういうことではありません。機能性は誠実に磨かれてきた価値のある力であり、否定する必要はありません。大切なのは、機能性だけに偏らず、本来性に触れる時間を自分の中に確保することです。
「分かったとつながった」は、機能性と本来性とどう関係しますか?
自己分析や診断を通して自分について「分かった」と感じることは、多くの場合、機能性の側の営みです。分かることと、内側の本来性と「つながった」と感じることは、別の経路にあります。診断結果を得ても何も変わらなかったと感じる時、この二つが混同されていることがよくあります。
うまくいっているのに満たされないのは、何かがおかしいのですか?
おかしいことではありません。むしろ、周囲の要請に誠実に応え続けてきた証拠として、そうした感覚が現れることがあります。欠陥ではなく、内側からの要請に改めて耳を傾け直すタイミングが来ている、というサインとして捉えることができます。
本来性に触れるには、何から始めればいいですか?
一度、外側の装置が求めることから距離を置き、自分の内側からの要請に耳を傾け直す時間を持つことから始まります。特別な準備は必要なく、日々の中で少しずつ内側の感覚に注意を向け直すことが第一歩になります。
関連する言葉
機能性と本来性の違いを知識として知ることと、実際に自分の内側の要請に触れ直してみることは、別の体験です。オリジンコードは、外側の装置から一度離れて、その内側の要請に丁寧に触れていく場として設計されています。
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