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ハイヤーセルフ

「ハイヤーセルフ」という言葉を検索してここに来た人の多くは、「これは本当にあるものなのか、それとも都合のいいスピリチュアルな話なのか」を確かめたいはずです。結論から言うと、ハイヤーセルフとは、いつもの自分より視野が広くて、何でも知っているような自分の「状態」を指す言葉です。どこか外側にいる特別な存在ではなく、修行の末にたどり着く到達点でもありません。ふとした瞬間に訪れたり、意図して近づいたりできる状態です。そして、いつもその状態に浸っていられるわけではなくても、そこからの影響として、洞察が深まったり、直感的に必要な導きを受け取れたりするものです。

定義

スピリチュアルな文脈で「ハイヤーセルフ」は、通常の自分を超えたところにある、より高次の存在や意識を指す言葉として使われることが多くあります。この言葉に対して、神秘的な体験を期待する人もいれば、逆に「怪しい」と距離を置く人もいます。

シンカランドでは、この言葉を「状態」として捉えます。ここが一番大切なところです。たとえば、山の頂上に家を建てて住み続けることはできなくても、晴れた日に頂上まで登って、ふもとからは決して見えなかった景色を見渡し、また日常に降りてくることはできます。ハイヤーセルフとは、この「頂上からの眺め」に近いものです。いつもの自分がとらわれている目先の心配事や役割から離れて、視野が広くなり、物事のつながりがよく見えている自分。そういう自分に「なる」というより、そういう状態が「訪れる」。そして、山を降りた後も見渡した景色の記憶が残るように、その状態に触れた影響は日常の中に残り、洞察が深まったり、直感的に必要な導きを受け取れたりします。

この捉え方は、思いつきではありません。心理学の中でも人の意識の広がりを扱う「トランスパーソナル心理学」と呼ばれる分野で、古くから扱われてきた働きです。イタリアの精神科医ロベルト・アサジオリは、通常の意識よりも高い次元で働く意識を、ハイヤーセルフや高次意識と呼びました。また、現代の思想家ケン・ウィルバーは、意識には積み上がっていく「段階」と、訪れたり離れたりする「状態」の区別があることを指摘しています。この区別に照らすと、ハイヤーセルフは「状態」の側として捉えるのが実感に合います。高い段階に到達した特別な人のものではなく、誰にでも訪れ得る、意識の広がった状態です。

ひとつ、確かめてみませんか

ここまでの説明を知識として受け取るだけでは、この言葉の一番面白いところに触れられません。そこで、問いをひとつお届けします。次の問いを、深く考えずに、そのまま読んでみてください。

「いつもの自分より視野が広くて、何でも知っている自分。そんな自分をハイヤーセルフと言うとしたら、どこにいるだろう?」

どうでしょうか。頭の上のほう、胸の奥、少し後ろ、遠くの空の高いところ——理屈で考えるより先に、なぜか、ふっと場所が浮かんでしまった人が少なくないはずです。

実は、場所が浮かんだその時点で、すでに意識の拡張が始まっています。「そんなものはいない」と考えることもできたはずなのに、感覚のほうが先に「あのあたり」と答えてしまった。それは、いつもの考える自分の少し外側へ、意識がすっと広がったということです。

すぐに浮かばなかった人は、答えを探しに行かず、「あるとしたら、どのあたりだろう」と、ゆっくりもう一度自分に聞いてみてください。その場で来なくても、問いを心に留めたまま過ごしていると、ふとした時に、なんとなく浮かんでくることがあります。

そして、浮かんだ場所から、いきなり言葉のメッセージを受け取ろうとはしません。それは最初は難しいものです。代わりに、もう少し体の感覚に寄り添った聞き方をしていきます。「場所はどこだろう」「色があるとしたら、何色だろう」「形があるとしたら、どんな形だろう」。このように感覚の側から確かめていき、感じながら、少しずつ言葉として紡いでいく。これが、くにさき しずかが大切にしているやり方です。

よくある誤解

ハイヤーセルフは自分とは別の、外側にいる存在だ

「ハイヤーセルフとつながる」という言い方から、自分の外側に導いてくれる何かがいるようなイメージを持つ人は少なくありません。しかし実際には、ハイヤーセルフは自分の意識が広がった状態であり、外部からやってくる別の人格ではありません。いつもの自分と、視野の広い自分は、どちらも同じあなたの中にあります。

ハイヤーセルフに触れると、すぐに言葉の答えや導きが降りてくる

「つながればすぐに正解の言葉がもらえる」というイメージが先行しがちですが、意識が広がった状態から、いきなり言葉のメッセージを受け取るのは難しいものです。実際に多くの人が最初に受け取るのは、言葉ではなく、場所や色や形といった感覚的なイメージです。それを急いで意味づけようとするより、浮かんできたものをそのまま感じて、少しずつ言葉として紡いでいく時間のほうが大切です。

ハイヤーセルフは、修行を積んだ人だけが到達できる高い境地だ

ハイヤーセルフを、長い修行の末にたどり着き、そこに住み続けられるようになる到達点だと捉えると、自分には縁のない話に思えてしまいます。しかし、ハイヤーセルフは積み上げていく「段階」ではなく、誰にでも訪れ得る「状態」です。ふとした瞬間にその状態に触れ、また日常に帰ってくる。それを繰り返すうちに、その状態からの影響——洞察の深まりや、直感的な導き——を、日常の中でも受け取りやすくなっていきます。

FAQ

ハイヤーセルフとはどういう意味ですか?

いつもの自分より視野が広く、何でも知っているような自分の「状態」を指す言葉です。自分とは別の特別な存在ではなく、到達点でもありません。誰にでも訪れ得る状態で、そこからの影響として、洞察が深まったり、直感的に必要な導きを受け取れたりします。

ハイヤーセルフとインナーチャイルドはどう違いますか?

インナーチャイルドは、感情の奥にある願いに出会い、人生の方向性を見出していく働きかけです。ハイヤーセルフは、通常の認識が届きにくい領域まで意識を広げ、色や形といった感覚的なイメージから自分の本質に触れていく働きかけです。どちらも同じ中心点に向かう、別々の入口だと捉えると分かりやすいです。

ハイヤーセルフとつながるには、特別な能力が必要ですか?

特別な能力は必要ありません。「ハイヤーセルフがいるとしたら、どこにいるだろう?」と問いかけた時、多くの人に、なぜかふっと場所が浮かびます。その浮かんでしまう働きは、誰の中にもすでにあります。あとは、浮かんだものを丁寧に確かめていく練習を重ねるかどうかの違いです。

ハイヤーセルフの声は、いつも正しいのですか?

「正しい・間違っている」で測るものではありません。意識が広がった状態から受け取った感覚やイメージを、今のあなたの状況に照らして受け止め、確かめていくものです。すべてを鵜呑みにする話ではなく、自分の実感と照らし合わせながら扱っていくものです。

ハイヤーセルフに興味があるのは、スピリチュアルにハマっているということですか?

そうとは限りません。ハイヤーセルフは、トランスパーソナル心理学という心理学の分野でも古くから扱われてきた、意識の働きです。神秘的な体験を求めることと、意識の広がった状態に丁寧に近づいていくことは、別のものとして分けて考えることができます。

関連エッセイ

  • 自分という未知をどう扱うか──自分ingの概念

    「本当の自分」を固定した名詞ではなく、関わりの中で生まれ続ける動詞的なプロセスとして捉え直す視点。ハイヤーセルフを「特別な存在」ではなく「訪れる状態」として捉え直す本ページの構成と同じ土台に立っている。

関連する言葉

  • 本当の自分

    ハイヤーセルフの状態に近づくことは、本当の自分に近づく二つの道の一つです。

  • インナーチャイルド

    ハイヤーセルフとは並列の関係にある、もう一つの入口です。感情の奥の願いから中心点に近づく道です。

ハイヤーセルフという言葉を知識として知ることと、実際にその状態に触れて、場所や色や形から自分の本質を確かめていくことは、別の体験です。オリジンコードは、その体験を丁寧にガイドする場として設計されています。

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